2021年06月10日

ブータンでも油断大敵

 こんにちは。クズザンポラー。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
先日、ブータンの人と諺について話をしていました。彼らの言葉でこんな諺があるそうです。

アパイラ ジャムジャムダ
アマイト ジムジムダ


声に出して読んでみてください。なんだか印象的な響き。
ブータンでアパと言えば「お父さん」、アマといえば「お母さん」、共によく聞く単語です。

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訳してみると、

お父さんが仕事をすると簡単そうに見える
お母さんが作ったご飯は美味しそうに見える


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日本語にするなら、「言うは易く行うは難し」でしょうか。

これは、、、、本当にそうですね。
世界各国、きっと同じようなことが言われていて時代でも普遍的に言われていることかもしれません。

日本での生活環境に慣れた私にとってブータンで生活をする上で、便利すぎて当たり前すぎてそのありがたみが薄れていると、特に恩恵を忘れてしまいそうになります。

水道をひねれば水が出る、しかも飲料水になる、なんならお湯だって出ちゃうし、水が自動的に下水道に流れて自分で処理をしなくてもいいところからスタートする調理と、ブータンでお母さんが野菜を育て収穫してから、水を汲んでろ過してから調理から取り掛かるのでは労働が異なります。

ここまで考えなくても、「なんだかブータンの料理はシンプルで簡単そうだな」と思いがちですが、逆にシンプルなぶん美味しく作るのは難しい気もします。

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そして、これを教えてくれたブータンの友人。
日本語は上手に話ししますが、諺は日本人にとっても難しいですよね。

『え~っとね、この諺の意味は日本語にしたら、そうだな”油断大敵”かな』と教えてくれました。

油断大敵・・・・ん、そうかな?いやいや、そんな感じもするな・・・
そんなことを考えながら数分。
「多分これ、油断大敵よりも言うは易く行うは難しだな」と思いました。
でも、油断大敵という日本語が出てきただけすごい!

アパイラ ジャムジャムダ
アマイト ジムジムダ

私も難しいことをちょちょいと涼しい顔をしてできるように、それ以上に誰かの行いに対し尊うことができるように素直な気持ちでいようと思いました!
実際にやってみて難しいことに気づくことはたくさんありますよね。

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ちなみに「アパイラ」「アマイト」は口語的で、意味としては「アパギラ」「アマギト」となるそうです。

:僕のお昼寝も実は難しいのかもよ


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bhutan_diary at 16:45|PermalinkComments(0)■ブータンの習慣 

2021年06月06日

東ブータンで「ワタシハ」と言えば

 こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

ブータンではゾンカ語が国の言葉ですが、国内では多くの言語が話されていて、言語や慣習はごとに異なると言われ、山岳が多い地形だからこその特徴と言えます。

ゾンカ語のほかに、話者が多いのはシャショップ語で東ブータンを中心に多く話されています。
話者は多いですが、文字を持たないため国の言葉にはならなかったとも言われています。

そんなシャショップの言葉で、私がブータンでよく言われた言葉は

「ワタシハ トカタマシンジ」

です。

私はトカタマシンジ??


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う~ん、どういうこと?トカタマシンジさんというお名前のニックネームでもあるの?

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そして、これを言う時にみんな笑いながら言うのは何で??

ワタシハ トカタマシンジ、もう謎の言葉ですがとにかく何度も言われました。

その意味は
ワ:牛
タ:は
̪シワ:亡くなった

トカ:雄牛
タ:は
マシンジ:亡くなっていない

直訳では「牛は亡くなった、雄牛は亡くなっていない」となります。

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これは、日本人が「私は」とよく話すのを聞いた東ブータンの人が、彼らの言葉では「ワタシハ」と使うことがあり、『え?牛が亡くなったの?』と思ったことから、後半のトカタマシンジを加えて、冗談のように発生した遊び言葉です。そのため、あまり意味はない言葉。
シャショップでもワタシハが文章として成り立つんですね。

だから、ワタシハトカタマシンジと言いながら笑ってくる人が多かったのです(^^)
親日国のブータンだからこそ、この冗談も生まれたと私は思います。

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ちなみにこの「ワ」は牛全般を指すのですが、雌牛もワ、雄牛はトカと呼ぶところが面白いですね。

今年はブータンでも日本でも丑年。ブータンにいたらもっとこの冗談を言われていたかもしれません(^^)(^^)


:日本人でトカタマシンジさんいないかな。




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bhutan_diary at 23:30|PermalinkComments(0)■ブータンでの生活 

2021年05月21日

鞍馬山と祈りの旗タルチョ

 こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今年は、例年よりずいぶん早く梅雨入りをしましたね。
緊急事態措置中の京都府ですが、制限下でも心と身体をすこやかに保つためお散歩に出かけました。

目的地は京都市北部の鞍馬山へ。公共交通機関を使わず、自転車と徒歩での参拝にしました。
市内から鞍馬方面までは山道のためロードバイクが趣味の方や近所の方以外は、おそらく自転車ではあまり行くことがないと思います。

昨年7月の豪雨で叡山電車鞍馬線は土砂崩れの被害があり、現在も鞍馬駅までの一部区間は運行休止中です。
今回はのんびりとブータンで自転車走行を楽しんでいた日々を思い出し、叡電路線と並行しながらゆっくりぺダルを漕ぎながら向かいました。
自転車を山門近くの駐輪場に預け、愛山費300円を寄進し参道へ。
本堂まではケーブルカーの利用もできますが、徒歩30分もかからないので歩いて向かいます。

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(入口から参道へ)
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(沿道に咲くシャガの花)

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(途中、由岐神社のご神木の姿が圧巻)

途中の歌碑には、
「つづらをり まがれるごとに水をおく やまのきよさを 汲みてしるべく」
九十九折のように山肌を歩いていくと時折、清水がわき出ていて耳を澄ますと、大きな高音と低音が鳴き声が響いていました。
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声の主は蛙。写真中央にのび~ッとしている姿で写っています。
歌碑の内容のまま、清水のある場所で出会ったカエルくんはベストタイム&ロケーションでした。

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中門を過ぎると石塀や石段が目立ち、土の歩道とはまた違った素材の歩き心地と美しさを感じます。

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午前の日差しの中、新緑で溢れていました。

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どこの国でも山に入れば「自然界には同じ色が二つとないのではないか」と感じることがよくありますが、新緑に光射すグラデーションの美しさに、唯一無二だと思い知らされます。

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(貴重な石垣)
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(活発に動いていたトカゲ)

そして、いよいよ本堂(金色本堂)へ。

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(星曼荼羅(ほしまんだら)を模した金剛床)

ここでは尊天信仰がされ、『真理そのもので、神仏の区別を超えて ひとつの形に固定されず、しかも本質を保ちつつ、森羅万象、日月星辰、あらゆる神あらゆる仏の相(すがた)となって顕現します』とありました()。

私が鞍馬山に来ると、インドやブータンのお寺を参拝した時と同じ感覚になるのは、この考え方にリンクするからなのかもしれません。

ここから先は奥の院参道となり、牛若丸と鞍馬天狗のストーリーに関連し、さらに豊かな自然を見せてくれます。本堂から徒歩五分ほどで、鞍馬山博物館がありますが、ここも何度訪れても興味深いところです。

1階は鞍馬の自然展示や説明があり、特に生物や地層の研究について初めて知ることがたくさんありました。ここでは鞍馬石も有名ですが、この山の地層は古代ペルム紀からつながるものだそうで、約2億5千年前から脈々と続いていることがわかります。

2階の與謝野寛・晶子夫妻の展示、3階には国宝の毘沙門天三尊像を目前に座りながらゆっくり鑑賞ができるという貴重な時間を過ごせます。

今回は、緊急事態措置中のため博物館は閉館中でしたがまた次回訪問をしたいですね。

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(植生豊かな鞍馬山。子供たちの自然学習にもなります)

今回は自転車で移動したため、奥の院には向かわずに下山をし、帰路につきました。
その途中で、思いがけないものがありました。写真左側の旗・・・

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これはブータンやチベットなど、チベット仏教圏で掲げられる祈りの旗タルチョでした!
馬の文様や経典が描かれています。

あぁ、鞍馬山方面に来たどなたかが、人々の平安を願い掲げられたのですね。
参拝してすがすがしく、美しい自然景観のなか捧げられた祈りにふれて心休まりました。どこの国の方か、チベット圏内に行かれた方かどなたかはわかりませんが、願いは一緒ですね。

自転車でこなければ私の目にタルチョが写ることもなかったかもしれないと思うと、毎日が特別な気分になりました。

もし機会があれば鞍馬山を訪れてみてください。

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:いつの間に行ってきたの!




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bhutan_diary at 23:30|PermalinkComments(3)■日本