2010年12月

2010年12月30日

エマダツィの作り方・高級ホテル編

 こんにちは。クズザンポラ―。今回は、ブータン代表料理のひとつ、エマダツィの作り方をご紹介します。最もポピュラーな料理と言えるでしょう。ブータン料理は、各家庭によりかなり作り方が違うのですが、今回はホテルでのお料理教室編です。今回習ったのはきのこ(シャモ)がメインなって、お上品な味付けになっています。


22 (1)<材料>
・ブータンの青唐辛子(3本)
・きのこ(100ミリ程度)
・玉ねぎ(小1個をスライス)
・にんにく(一かけをみじん切りに)
・スライスチーズ(細かく切って1カップ)
・バター(2かけ)
・水(1カップ)
・塩
・トマト(お好みで。半分をスライス)
調理に必要な時間:20分


*玉ねぎ小1個は日本の玉ねぎ中サイズ半分程度です。
*きのこは、マッシュルーム(生でも缶でも)、しめじ、エリンギがおすすめ。椎茸も可。
*スライスチーズは、とろけるチーズよりも普通のチーズ(プロセスチーズ)が使いやすいです。
*ブータンの青唐辛子は、、、日本の青唐辛子で代用可能ですが、ブータンのものより辛みがきつい場合が多いと思うので、量を調整して下さい。


さて、本日の先生です。よろしくお願いします♪

22 (2)


















まずは、全ての材料をカットしましょう。切り方に特に注意することはありませんが、ブータンでは唐辛子を縦長に切ります。全ての材料がカットし終わったら、鍋に唐辛子、玉ねぎ、きのこ、塩(大さじ1程度)、チーズを一握りだけ、バターを入れ、水をいれます。水は鍋にひたひたになるより、少し少なめと言った程度です。ホテルでは、水の代わりに野菜ブイヨンを使っていました。


22 (5)













22 (3)22 (4)












22 (6)


その後は、蓋をして中火で煮込む事10分。ブータンの料理は、基本的に混ぜないことが多いです。そのまま、火にかけて放っておくだけです。結構、ぐつぐつ沸き立っても、気にしないで大丈夫です。1度も混ぜることなく、そのまま置いておきます。たまに、蓋を開けてのぞいてみましたが、左の写真のような状態です。


      





 

22 (7)


真剣にお話しを聞く皆さん。外国人にとっても作りやすいメニューです。

22 (8)

材料に火が通ったと思われるころ、だいたい最初に火にかけてから10分したら、ここでやっとかき混ぜ、生っぽい部分が無いかをチェックします。そして、残りのチーズを全部と、お好みでトマトをいれて、チーズが溶けるまで煮ます。所要時間2分位です。



     


   

22 (9)


最後に、塩が必要かどうか、味をみて、完成。エマダツィはご飯と一緒に食べるので、少し塩分が多いかなぁと思う程度の味付け具合になっています。

きのこの他にも、エンドウ豆風のものがあったり、唐辛子だけだったり、じゃがいもを入れたり(ケワ・ダツィ)と様々な具で楽しめます。

今回使ったチーズや野菜は、日本でも購入できるものでの紹介レシピですので、これから始まるお正月料理に飽きたら、是非作ってみて下さい。

それにしても、お料理教室そのものが楽しかったです


関連記事

エマダツィの作り方・一般家庭編


エマダツィの作り方・チーズの種類

人気ブログランキングへ←参加中です。
エマダツィが作りたくなったらぽちっと応援していただけたら嬉しいです。タシデレ!


このエントリーをはてなブックマークに追加
bhutan_diary at 22:40|PermalinkComments(0)家庭料理 

2010年12月29日

ブータンの大掃除

 こんにちは。クズザンポラ―。いよいよ年末中の年末を迎えようとしていますね。いかがお過ごしですか?先日、天気が良かったのでお散歩に出かけました。21 (1)

前方から、何やら大きな背中に大きな荷物を抱えた人達がやってきます。パロ谷では、松の木が多く、12月に入ってからというもの、毎日のようにはらはらと葉が落ちます。風が吹く度に落ち、最初はきれいだなぁと思っていましたが、尋常じゃない量に驚きました。
21 (4)











だって、お掃除が大変そうなんですもの。。。放っておくのも一つの手ですが、葉の上は思った以上に滑りやすく、危険です。
21 (3)21 (2)


















こんなに大きな袋を背負ったお母さんが通り過ぎて行きました。この葉を集めて、牛のベッドに使うそうです。小さな女の子もお手伝い。
       21 (5)
それにしても、パロのエリアではシェバ村だけではありませんが、やっぱり、この谷の景色は綺麗だなぁとしみじみと思います。
       21 (6)
またまた、お母さんと娘さんに出会いました。しかし、重そうです。ブータンの人達は、紐使いが上手だなぁと思います。紐だけでなく、帯の使い方も上手。民族衣装が織であり、帯を使う文化があるということもありますが、日々の生活の中でも上手に使っています。
21 (8)21 (7)


















特に何もお手伝いができないので、働き者のお母さんの背中を応援して見送りました。お父さんたちは、どこで働いているのかな??

この季節、ブータンでは毎日、松の葉の大掃除に追われています。

人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年12月27日

知られざる名刹

 こんにちは。クズザンポラー。私の暮らすブータン西部のパロ谷は、ブータンの中でもお寺が多い場所です。ガイドブックに紹介される場所だけでなく、パロには108のお寺があると言われ、そのうちの半分を知っていたらパロ谷に相当詳しい方です。今回は、この地域では大規模な約60名の小坊主さんがいるお寺に出かけました。
14 (6)14 (5)









 ブータンでは通常の観光でも、比較的小坊主さんを見かけることが多く、特にゾンを訪れたときやツェチュ祭の時が多いです。今でも各家庭から、自分の子供をお寺に預けたいと考える両親は多く、貧しくて、という理由よりも信仰心の方が強いように感じます。ブータン人の友人は、ここに親類がいるとのことでお布施として、全員分の食パンと飲み物、スナック、石鹸を購入しました。     
14 (9)パロからティンプーへ向かう国道を走り、途中からかなりのオフロードを約40分走り続けると、丘の上にお寺が見えてきます。最近では、お寺まで車で行けるようになった場所も増えてきましたが、基本的にはお寺は静かで瞑想や修行がしやすい場所にあるためアクセスはしにくいことが多いですね。

到着後、お寺内を案内してもらいました。この部屋では、法要には欠かせないチベタンホルンを練習していました。肺活量とマウスピース部分の使い方が難しいので、小さな小坊主さんはまだ吹けません。先輩のお坊さんの様子をしっかりと見ています。

隣のお部屋では、主に10歳未満の小坊主さんがゾンカ語の書き取りの勉強中。英語に比べるとゾンカ語は書き取りも難しく、一般のブータン人でも苦手な人が増えました。経典はチベット語が大半であり、ゾンカ語を習ってからチベット語を勉強します。
  
         
      14 (12)         14 (11)14 (10)










短い鉛筆で、机ではなく床にノートを置いて勉強している姿に胸があつくなります。
14 (13)14 (1)









14 (2)









休憩時間に、小坊主さん達が中庭に集まりましたので、その時にお布施として持ってきたものを一人ずつお渡ししました。小さい子から順番に並ぶのがまた、かわいらしいです。
       14 (3)
写真には撮影できないのですが、このお寺の本堂もとても立派で、キチュ・ラカンのような重厚な雰囲気があります。また、このお寺のリンポチェのお話しが面白い!どうやって何世紀に渡り輪廻転生をしてきたか、その記憶についてもお話しを伺いました。

本年より、ブータン政府観光局は各訪問地への許可証取得を緩和し、以前より観光がしやすくなりました。ブータンは観光のシステムの都合やドゥック航空が格安航空券の販売をしていないため、費用が高いと感じる方が多いと思いますが、無名のお寺でもじっくり時間をかけて訪れるのも、私はおススメします。
14 (4)

このお寺は名前だけのご紹介では、たどりつくのが難しいと思いますので、ご興味のある方は、ご連絡下さい。

人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加
bhutan_diary at 21:29|PermalinkComments(4)TrackBack(0)パロ 

2010年12月25日

ブータンのお風呂で忘年会

 こんにちは。クズザンポラー。忘年会のピークシーズンは過ぎた頃でしょうか?日本の忘年会の定番は、やっぱり鍋でしょうか?寒い季節ということもあり、暖まるし、みんなで食べるのも楽しいですよね。

 ブータンにはあまり忘年会という認識はないように感じますが、せっかくなので、みんなでレクレーションしようということになりました。計画するのは楽しく盛り上がるので、各自言いたいことばかり。遠出して泊りたい、行ったことがない所に行きたいなどなど希望は様々です。しかし、時間がないので現実的な路線に話を戻し、真剣に考えました。

 近場で、みんなの仕事が終わってから、全員が楽しめるものにしよう、という結論のもと、全員意見が一致したのは、焼き石のお風呂・ドツォに入りに行くことでした。ドツォは、日本の感覚で言うと温泉に行くみたいなものですね。
20 (1)
以前にも、お風呂についてご紹介しましたが、今回は古い大きな農家の家にお願いしました。パロドゥプシャリ地区にある、アプツェリンさんのお宅です。ここには、各自独立した湯船が6つあり、大人数で行ってもあまり待つことなく楽しめそうです。

ドツォは、観光客にも人気でツアーにとりこまれていることも多いです。最近は、ホテルの施設内にあることも多く、外国人が苦労しないように脱衣所や洗面所の設置や、石を温める場所から湯船が見えないようになっていたりなどの工夫がされています。

今回ご紹介する場所は、典型的な農家のお風呂なので、設備もとってもシンプルです。

まず、ドツォに使う石を焼くこと2~3時間。必ず予約しないといけません。

20 (3)20 (2)









熱々の石を、農家のお母さん(アマ)が持ってきてくれます。そして、ドボンと湯船に投入。
      20 (5)
瞬時にジュワ―という音を立てて、石から蒸気があがります。ブータンのお風呂は、浴槽に水をいれて、それを焼き石であたためます。石が砕けると、その裂け目からミネラルが溶けだすと言われ、川の石を利用しています。

え、そんな、石がごろごろした浴槽の中に入るの?とご心配な方もいらしゃるでしょうが、
      20 (6)
浴槽と石を入れる場所は、板で仕切られています。板には隙間があるので、熱分はそこを通ってくるのでお湯があたたまります。熱い場合は、壁にあいている穴からホースを突きさして、水を入れることができます。石を入れた後の蒸気が、またサウナのようで気持ちよく、ゆっくり1時間程度使ってリラックスするのが良いそうです。
20(9)20 (7)









肩まで(顔まで)使って気持ちよさそう。お湯が冷めてきたら「アマ~」と呼びましょう。
20 (10)20 (8)










長湯で熱くなってきたら、浴槽の上に座って少し体をさまします。足が真っ赤です。浴槽と浴槽の間にはカーテンがあり、仕切ることができます。ちなみに、全裸では入っていませんでした。一人だったら全裸で入るようですが、みんなの前では恥ずかしいようです。

ブータンの冬は東京より少し寒い程度ですが、毎日のシャワーはほとんどの家がバケツに湯をためて電熱器をいれてあたため、お湯浴びをしています。蛇口からお湯が出てくる家はまだまだ少ないし、浴槽に熱いお湯をいっぱいためて楽しめるのは、このドツォくらいです。老若男女問わず、みんながドツォが大好きな理由がわかりました。

ドツォの後は、薪ストーブ(ブカリ)のあるお部屋で、アマのブータン料理が楽しめます。

20 




:クリスマスのお洒落したのに、遊んでくれなくてつまんない~

人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

2010年12月24日

ブータンでのクリスマス

こんにちは。クズザンポラ―。メリークリスマスですね。いかがお過ごしでしょうか?

クリスマスらしい雰囲気をブータンで味わうのはなかなか機会がありませんが、カフェジンジャーブレッドハウスなどを満喫し、とうとうイブを迎えました。
19 (11)
ブータン人のスタッフも、思考錯誤をしながらクリスマスらしい雰囲気を演出しています。この写真は、冬には薪ストーブ(ブカリ)の火つけとして活躍する松ぼっくりに、乾燥赤唐辛子と、生の青唐辛子をデコレーションしたもの。赤唐辛子で、なんとなくクリスマスカラーを象徴しているようです。

さて、クリスマス、ですが、年末を迎えるブータン、厄落としとしてもお坊さんにプジャに来てもらいます。

19 (2)19 (1)










19 (3)普段の職場が、堂内に変わります。各家庭や職場でプジャを行う場合、前日までにトルマや掛け軸・タンカを掲げ場所の準備をして、翌日に法要の儀式をするのが通常です。今回は、パロ・ゾンからお坊さん達を11名お呼びしました。

法要の儀式で、お金の話をするのもなんですが・・・プジャにはお金がかかります。特に、各家庭に呼んだ場合、仏間があり仏壇があるのであまり装飾する必要がありません。職場の場合は、全てをセットしなくてはいけないので割高になります。また、プジャは大体一日がかりです。今回は12時間かかりましたが、全食をおもてなしするのも大事なことです。

あとは、お坊さんの構成によって大きく変わります。例えば、全員が小坊主さんではプジャを行うことができません。お坊さんの修行の階級によって、お布施の金額も合わせて準備する必要があります。プジャのために、見積もりをしましたが、状況により変わるため大変難しいです。

しかし、ここはブータン政府、しっかりしています。例えば、観光客に向けて商業用にプジャを行うことはできません。プジャはあくまでも、宗教儀式なのです。お寺やゾン、どこかの家庭などでプジャの機会に遭遇することは、幸運の証です。
        19 (4)
中庭にて、僧によるお祈りを受けます。デコレーションしたクリスマスツリーとの並ぶとちょっとおかしくて笑ってしまいます。
19 (9)19 (8)


















お坊さんから仏陀の仏像で頭を叩いてもらい、白い布カダと薬玉、お祈りをした糸(ブレスレッドやネックレスのようにして使います)をもらいます。       
      19 (10)
クリスマスツリーの陰から、撮影してみました。なんとも言えないアングルです12時間に及ぶプジャの終わりは、炎の儀式です。興味深い仮面舞踊でしたが、興奮しすぎて写真に撮れませんでした・・・。

日本のクリスマスケーキの味が恋しいですが、ブータンでもこのようなクリスマスを迎えています。

人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加