2012年10月

2012年10月24日

秋の風景@パロ谷 その4

 こんにちは。クズザンポラ―。

十月も後半となり、日本でも秋深まる日々だと思いますが、パロ谷でも秋らしい情景が広がっています。今までのこのブログの記事を振り返ってみましたが、10月、11月は稲刈りと黄金色の棚田と秋空の風景の事をよく書いていることに自分自身でも驚きます

私自身がこの季節が好きだ、ということもありますが、この季節のブータンは、本当に「外国人の私達がイメージするブータンらしさ」を感じさせてくれるシーズンです。

4 (3)

毎日、通勤途中に見ているパロ谷の風景ですが、稲刈りの様子は毎日少しずつ変化をしていて、お父さん、お母さん、子供達が一生懸命昔ながらの手作業で稲刈りをしているんだなぁ、と高台からしみじみ感じます。

4 (2)

1週間もしないうちに、どんどん刈り取られていきますが、もう少しこの黄金に輝く田んぼを見ていたい、そして秋の深まりと同時に感じる寂しさも残ります。

4 (6)

そういえば、昨年は秋の風景@ゲネカ村で稲刈りをしたけれど今年は忙しくてお手伝いができませんでした私が行っても大したお手伝いはできないのですが、村人が稲刈りに勤しむ姿はそれこそ昔の日本、ブータンらしさを感じさせてくれる素晴らしい光景です。

4 (8)

そ、そういえば、10月にパロ・ゾンで行われるパロ・ドムチェ祭を見逃したことに、今気付きました。。。 

4 (7)

ああ、見逃したなぁと残念に思いながら町を歩いていると、広場がきれいに飾りつけられていました。昨年は、第五代国王陛下のロイヤルウェディングがあり、町も人々も華やかな雰囲気に包まれましたが、結婚記念日として今年もお祝いが行われました。

4 (1)

何度シャッターを切っても目をつぶってしまう少年(右)と、さわやかな笑顔の少年(左)のイケメンっぷりに元気づけられる、単純な私です

11月に入れば晩秋の風景@パロ谷のような、稲刈り後の農作業を行う風景も見られます。脱穀や籾殻、藁を集めたりと少しはお手伝いができるかもしれません。今だ大きな機械を使わずに手作業で行う家庭が多く、この作業もとても懐かしさを感じます。

4 (4)
刻一刻と移り行く秋の貴重な時間を、大切に過ごしたいなぁと思う今日この頃です。


:食欲の秋~



人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

2012年10月15日

ブータン松茸・4~松茸フェスティバル~

 こんにちは。クズザンポラ―。

今日は、8月末に中央ブータン・ブムタンで開催された「松茸フェスティバル」のご紹介です。「も~、松茸の話はお腹いっぱい。。」という方もいらっしゃるかもしれませんが、この回で当分の間は松茸シリーズのお話は出てこない(はず)ですので、今回もお付き合いください。

さて、「松茸フェスティバル」ですが、本当に「MATSUTAKE フェスティバル」という名で、ここ数年前から定期的に中央ブータン・ブムタン地方のウラ村にて8月に開催されているお祭りです。
ブータンにはツェチュ祭のような宗教儀式としての昔から続くお祭りの他、地域のコミュニティ活性化のために近年になってから新しく始まったお祭りがあります。
この松茸フェスティバルは、後者を目的とした祭りで、以前ご紹介した西ブータンのハ・サマーフェスティバルやフォブジカ谷のオグロヅルフェスティバルなどと同じく、地域の活性化を考えらています。

ブータンの祭の代名詞ともいえる仮面舞踊には、ウラ村周辺の村人や観光客にも人気です。

3 (1)


仮面舞踊の中には、特にチベットとの歴史を語る演目も目を引きました。


3 (2)


ブータンのコミュニティを理解してもらうには、ブータンの自然環境を知ってもらうことが大事であり、こちらのブースはこの地方の動植物を紹介していました。

3 (3)


お兄さんがくれた1枚の絵ハガキ。これは、昨年ブータン国王陛下が訪日された際に日本へ寄贈された幻の蝶ブータンシボリアゲハですね

こちらは、生のきのこを展示したセクション。ブータン松茸の産地として、中央ブータンで有名なのは、このウラ村から車で30分ほど走った山の上にあるシンカール村ですが、この村では松茸以外にも多種多様なきのこが採れます。

3 (4)


思わず「全部食べれるの?」と聞いてしまいましたが
毒キノコもあります。でも多種に渡って展示をするために並べています』と回答されてしまいましたその通りです。。食用かどうかだけでは判断できないこともありますよね。

3 (5)


↑写真の右上にあるのは、ご存じの松茸ですが、担当者の方曰く「このきのこも日本人に人気だよ~」と教えてくれたのが、写真中央のベージュ色のきのこ。何だろう、と考えていると

This is Bhutan まいたけ。Same tase as a Japanese まいたけ』 

と説明してくれました。あ~、そうかぁ。舞茸かぁ。天ぷらか炊き込みご飯だよなぁとしばし眺めていました。舞茸のことを考えながら会場を散策していると、


3 (6)


なにやら大盛況のコーナーがあります。そして、香ばしい香り。


3 (7)


そう、ここは松茸のあぶり焼きのコーナーでした

そうそう、松茸はシンプルにこのようにあぶるだけの調理法法が最もブータンでは美味しい食べ方です。


3 (8)


飛ぶように売れていく炙った松茸。この松茸にお醤油をたらして、竹で手作りしたお箸もつけてくれました。これは最も日本の私たちにとって嬉しい味であり、会場の観客のほとんどはブータン人ですが、ブータンの人にも大好評でした。


3 (9)

3 (10)

お味はどうですか?との質問に、ナメサメシンメェ(とっても美味しいよ)と答えてくれました。

来年のこのお祭りの予定は、2013年8月24日・25日の予定です。松茸にご興味があるかたはぜひウラ村まで訪れてみて下さい。

人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加
bhutan_diary at 18:39|PermalinkComments(0)松茸 | 2012年ブムタンの旅

2012年10月11日

ブータン松茸・3

 こんにちは。クズザンポラ―。
お待たせいたしましたが、前回の続き、ブータン松茸2012年夏、後編です

さて、前回ご紹介したのんびり、ゆったりモードの松茸オークションが開催され1時間が過ぎ、入れ物のコンテナーもある程度埋まったこともあり、このへんでおひらきかしら、と思っていたところ、

ズドドドド~ と

2 (1)

トラクターが箱乗り状態で勢いよく走ってきました これは何かが起こる予感

2 (2)


トラクターに乗って、ゲネカ村の奥からはるばるやってきたのは、元気いっぱいのアマ(お母さん)軍団です。何やらみんな背負うタイプの大きな籠を持ってきています。

2 (3)


も、もしやその籠いっぱい松茸なんでしょうか。 早く籠の中身を見たくて、のぞきたくてたまりません。逸る気持ちを抑えて、厳しい目がきらりと光る業者の鑑定おじさんの元へ。

2 (4)

やっぱり、大きな背負い籠の中身は松茸でした。大事そうに秤にのせるのは、早めにこの市場に来たおじさん達と一緒です。でも違うのは、

2 (5)

お母ちゃん達の交渉力厳しい鑑定士にも負けず、ここは負けられないと猛烈プッシュです。

2 (6)

女性軍団の勢いに、おじさんもちょっと蹴落とされそうになりますが、さすがのプロ、クオリティによってはランクが下がることをきちんと説明していました。

2 (7)

しかし、このお母さん軍団の松茸の方が、量・質ともに最初に来た男性軍を上回っていたように思います。

2 (8)

一人20キロ近くを採ってきたお母さん達。すご~い強者です。やっぱり、ブータン女性は強い。お母ちゃんパワーで、コンテナーがどんどん松茸で埋まっていきます。

2 (9)

強いお母さん達でもかわいらしい部分もあって、写真に照れたり、大きな松茸を探してはみんなでポーズをとってみたり、なんとも微笑ましいのです。

2 (10)


のんびりムードだった市場は、お母さん達の強烈パワーにより活気があふれ、更に松茸も溢れてこれぞオークションという醍醐味が味わえました。今年の夏から、日本の大手スーパーでも特に関西圏でブータン松茸が店頭に並びました。もしかしたら、このお母さん達が摘んだ松茸だったかもしれません。

また、来年も楽しみに豊作を待ちたいですね。


2 (12)2 (11)












:邪魔する気はないんだけど、松茸の匂いが気になる~


人気ブログランキングへ


このエントリーをはてなブックマークに追加
bhutan_diary at 22:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)松茸 

2012年10月03日

ブータン松茸・2

  こんにちは。クズザンポラ―。

今日は、日本はこれからシーズンが始まる、ブータンでは10月に入ってシーズンが終わった『松茸』のご紹介です。以前にもご紹介したことがありますが、今回は臨場感あふれる松茸市のご紹介です。8月にこの市場にお邪魔してからず~っと更新しようと思っていたのですが、遅くなってしまいました

ほとんどのきのこはブータンの夏にシーズンを迎え、7月末~9月末まで食卓を彩り、10月に入ると野菜市場でも露店でも、農家でもみかけなくなります。

日本ではこれからスーパーなどで目にしたり、食卓に並ぶ機会もあるかと思いますので、ブータンではこんな感じなんだなぁと雰囲気が伝わればと思います。

1 (1)



さて、ブータンできのこ、特に松茸の産地として知られるのは中央ブータンのブムタンのシンカール村や、西ブータンのゲネカ村が有名です。ゲネカ村はこのブログにもよく登場していますが、今回はパロからのアクセスが比較的簡単なゲネカ村へ8月下旬に行ってきました。松茸の産地ということもあり、ブータン人曰く「松茸オークション」が週末によく開かれているとの情報をもとに、これは行かなくてはと調査へ

1 (2)


松茸の産地、と聞くとゲネカ周辺のブルーパインの深い松林の自生林も、青ではなくアカマツなのか??と思ってしまうほど。よく話を聞いてみると、このオークションは週末だけでなく週に3~4回開かれていて、オークションというよりも、村人たちが採取をして業者が買い取りにくることをさしているようです。松茸の買い取りができる業者は契約で決まっていて、私が村人から直接買うことはできなくなっていました

何時に到着したらいいの?と村人に訪ねるものの、「そのうち始まるよ」とのこと。むむむむぅ。。終わってしまったら嫌なので10時には到着するようにしましたが、結局誰もいなくて、始まったのは11時過ぎからでした。

1 (3)


おもむろに、アタッシュケースを持ったおじさん2名が現れ、座布団と小さなテーブル、はかりと籠を設置し、どうやらこのおじさん2名が買い取り業者のようです。

1 (4)


村人だけが各自ひっそりとしっている場所で松茸狩りをして、バスケットに入れて運んできます。この村はじゃがいもを育てていて、農家はじゃがいもがメインですが、この季節は松茸狩りをして副収入としています。肝心のオークションはゆったりと始まり、子供も犬も、その場にいて、井戸端会議でおしゃべりをしているついでにはじまるような感じです

1 (5)


運んできた松茸を計量しますが、見ている私もどきどき。高く買い取ってくれるかなぁ、とはらはらしながらも、赤ちゃんのお人形を抱っこした女の子の姿に笑ってしまいます。

1 (7)


続々とやって来る村人たち。


1 (10)

いつもお弁当や野菜を入れて運んでいる籠バック(ブータンのエコバッグ)に大事そうに入れて運んできます。

1 (8)


手袋をして真剣に選定をする業者のおじさん。この松茸は日本や韓国に向けて輸出をされるのが主であり、観光客へのお土産として以外ではブータン国内用ではないものがほとんどです。傘が開きすぎていたり、石突きが割れ過ぎているものはグレードが下がります。

1 (11)

村人の名前と総量をノートに書き、その場で現金で支払います。ブータンで銀行以外でこんなに現金を運んでいるシーンを見たのは初めてです 買い取りの相場は1キロ400~500ヌルタム(600円~750円)でした。ブータンの松茸の味については以前ご紹介しましたが、中国やラオス産以上のものだと私は個人的には思っています。そして、びっくりするほど安く、大量に採れるのです。

測量の結果は、他の人の松茸の出来栄えも気になる村人の皆さん。

1 (13)1 (12)
















1 (14)


しかし、業者のおじさんの目はするどいのです。が、お茶を飲んだり会話をしたり笑ったり、そこはブータン式です。それに、買ってもらう村人達も、そんなにがつがつせず、「どんなもんかなぁ」という感じで眺めているのがまたブータンらしいです。

1


運んできた村人は10名以下ですが、あっと言う間にコンテナーにいっぱいになりました。これで終わりかなぁ、と思っていたところ、まだまだつわものはいました。

続きます。



1 (15):え!!ここまで来たのに肉は無いの??松茸のみ??


人気ブログランキングへ

このエントリーをはてなブックマークに追加
bhutan_diary at 02:48|PermalinkComments(0)松茸