■ブータンでの生活
2021年06月06日
東ブータンで「ワタシハ」と言えば
こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
ブータンではゾンカ語が国の言葉ですが、国内では多くの言語が話されていて、言語や慣習はごとに異なると言われ、山岳が多い地形だからこその特徴と言えます。
ゾンカ語のほかに、話者が多いのはシャショップ語で東ブータンを中心に多く話されています。
話者は多いですが、文字を持たないため国の言葉にはならなかったとも言われています。
そんなシャショップの言葉で、私がブータンでよく言われた言葉は
です。
私はトカタマシンジ??
ワタシハ トカタマシンジ、もう謎の言葉ですがとにかく何度も言われました。
その意味は
ワ:牛
タ:は
̪シワ:亡くなった
トカ:雄牛
タ:は
マシンジ:亡くなっていない
直訳では「牛は亡くなった、雄牛は亡くなっていない」となります。
シャショップでもワタシハが文章として成り立つんですね。
だから、ワタシハトカタマシンジと言いながら笑ってくる人が多かったのです(^^)
親日国のブータンだからこそ、この冗談も生まれたと私は思います。
ちなみにこの「ワ」は牛全般を指すのですが、雌牛もワ、雄牛はトカと呼ぶところが面白いですね。
今年はブータンでも日本でも丑年。ブータンにいたらもっとこの冗談を言われていたかもしれません(^^)(^^)
:日本人でトカタマシンジさんいないかな。
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2020年07月12日
ブータン初の人工衛星
こんにちは。クズザンポラー。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
先週の七夕の日は、みなさん空を見上げましたか?先月は部分日食もありましたね。
実は現在、地表から330km離れた空間でブータン発人工衛星BHUTAN-1が地球を周回しています(※)。
この衛星は2018年6月29日にアメリカで打ち上げられ、国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれた後、同年8月10日にISSの日本実験棟・きぼうから無事に宇宙空間に放出されました。
詳しくは九州工業大学のウェブサイトに記事があります(※)
ブータンの地元紙クエンセルによると、 BHUTAN-1は初心者向けの教育用衛星で、衛星の組み立て方、宇宙空間への打ち上げ方、地上局からの運用方法などを学ぶために開発され、九州工業大学のブータン人技術者が「BIRDS-2プロジェクト」の修士課程の一環として開発したものです。
現在、1日に地球を15~16回ほど周回し、ブータンの上を4〜5回通過しています。
衛星として活動するのは2年間。来月にはその役目を終えます。
このプロジェクトは、ブータン人技術者の可能性を広げ、また教育用衛星としての役目も果たしたと報道しています。
今まで先端科学技術分野での宇宙技術にブータン人が関わる機会はほとんどなかったわけですが、これからはこういった分野へ進学する学生も増えていくのでしょうね。
先月、こんな記事を書きました。
太陽系外惑星命名キャンペーンに参加をしたブータンは、主星に幸福を意味するガキッド(Gakyid)、惑星に自国を表すドゥックユル(Drukyul)と名付けたのは、ブータンの高校生でした。
いろいろなことに興味を持ち、それを学ぶことができる環境が誰にも等しく訪れるようなそんな未来があるといいなと、空を見上げながら考えます。
来月、BHUTAN-1が役目を終える頃、また空を見ていたいと思います。
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2020年06月04日
270万光年離れた、もう一つのブータンと幸福
こんにちは。クズザンポラー。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
そして明日は涅槃会、満月ですね。今日は、つい星空を見上げたくなるお話です。
創立100周年を迎え、その記念に「太陽系外惑星命名キャンペーン」を行いました。
これはまだ名称がついていない、100を超える系外惑星系に名前をつけることができるというもの。
いい名前ですね~。
カムイはアイヌの言葉で一言で表現するのが難しいですが、森羅万象や「大いなる自然と神」、ちゅらは沖縄・琉球の言葉で「美しいこと、清いこと」。
この2つはかんむり座の方向にあるそうです(詳しくはすばる望遠鏡のウェブサイト※)。
この企画には、ブータンも参加をしました。ブータンに割り当てられたのは主星のHD 73534とその惑星HD 73534 bで、かに座の方向に位置するそうです。
主星のHD 73534は「ガキッド(Gakyid)」、
惑星のHD 73534 bが「ドゥックユル(Drukyul)」になりました。
( Gross National Happiness)に近い感覚の言葉に感じます。
ブータン国内で応募をし、この組の名前を付けたのはティンプーのモティタンにある学校に通う学生Dron Chhetriさんが名付けたものでした。
学年はクラス9だったそうなので、当時10代半ばくらいの年齢かな。自分の案が選ばれたらうれしくって、サイエンスの授業を今後張り切って勉強しちゃいますよね。
Dronさんは主星(恒星)に幸せを意味するガキッド、そのまわりを公転して動く惑星のほうに、ブータンを意味するドゥックユルにした、というのがまたいいなぁ
私だったら、この二つを逆につけてしまいそうだ
こちらも、カムイとちゅらと同様、素晴らしい名前。
どちらも名前の意味も言葉の響きも、そして主星と惑星の関係性の調和がとれた名前が選ばれ、これが今後、世界の人びとに共通して認識されていくなんて世の中が平和にならないはずがない、と思いました。
ブータンではこのニュースはこちらのクエンセルの新聞にも詳しく書かれています※
日本やブータンが命名したものを含めこの機会に命名された恒星と惑星は、地球から小型の望遠鏡で観察ができるそうです
天体観測ができる機会があったら探してみたいな。
今後、夜空を眺めるといろいろなイメージが浮かんできそうです。来月の七夕には、織姫と彦星が天の川を渡り足を延ばして、宇宙にあるもうひとつのブータンで幸せを感じているかもしれません。
:僕もブータンにもカムイの国にも行く
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2020年05月26日
気圧の谷に覆われ中
こんにちは。クズザンポラー。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
今日はブータンの首都ティンプーに暮らす知人が本日撮影の写真を送ってくれたので、
せっかくなので撮れたて 写真をご紹介します。
まずはモティタン地区、ブータンの国獣ターキンがいる保護地区の入り口。
ゲートはクローズのままですね。ターキンは顔が羊、身体が牛のようなちょっと変わった姿で絶滅が危惧されるレッドリストの動物です。
ターキンについては過去記事でもご紹介していますが(※)
今一度、そのずんぐりむっくりのかわいい姿をお見せます♪
見返り美ターキン。尻尾がとても小さいのも、これまたポイント。
今の季節は赤ちゃんが誕生する頃だと思うのですが、今年は訪問客が激減なので、
ゆっくり&もしかしたら寂しく?過ごしているかもしれません。
続いてはメモリアル・チョルテン。
いつもは参拝客でにぎわいますが、こちらもゲートはクローズです。
改めてみるとこんなに芝生が青々していたんだな。今年はより青くなっているかも。
マニ車がある小屋の近くのバナナの木も育ってますね。
続いては、町一番のイベント広場ともなる時計塔広場。
赤い色の建物は老舗のドゥックホテルです。
時計塔広場に白く花が咲いている木は、この前にご紹介したブータンの通称では「ドッグフルーツの木」、、そうハナミズキです。
時計塔広場まで降りたところ。こちらにはバラが咲いています。
人の数はめっきりいないけれど、植物は人知れず花を咲かせていますね。
一番利用客が多い、ガソリンスタンド。
お客さんは、、、わんこが三匹ほどいます
ブータン唯一の信号、しかも手信号。最も交通量が多いノルジンラムの交差点。
手信号を担当する警察官はいますが、車の数は少ないですね。
こちらにも交差点のど真ん中でお昼寝するわんこの姿があります
巨大サイクロン・アンファンは去りましたが、ここ数日は曇りが続いているそうです。
本日の東京も曇り。
同じような天気であればリンクしているようで親近感を感じるし、
どちらかが晴れれば、なんだか心が晴れやかになります。
どんな天気のもとでも、人や動植物が元気にいるとわかるとうれしくなります。
犬の登場が多いので、手持ちのアルバムからブータンのにゃんこもどうぞ
:ターキンはああ見えて俊足
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2020年05月24日
一粒万倍日、サカダワ月はじまる
こんにちは。クズザンポラー。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
みなさんは日本の暦などはよくご覧になりますか?今日は大安でかつ一粒万倍日だそうです。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、何事を始めるにも良い日で、一粒の籾が稲穂のように万倍にも増えるという吉日。今日、田植えできたら良いのにな~と思っていました。
イスラム圏ではラマダン(断食月)が終わり、今日はお祝いの日イード・アル・フィトル。世界中でお祝いしているでしょう。約一か月にわたる今まで体験したことのない状況でのラマダン、大変だったと思います。イードおめでとう
ブータンでは、昨日からサカダワが始まりました。サカダワは、ブータン暦やチベット暦で4月にあたるお釈迦様の誕生月で、ブータンで言えば普段の生活に少し仏教的要素が濃くなります。例えば、お肉の販売が禁止される月間だったり、殺生をより配慮したり(農作業中とか)、お酒を飲む回数が減ったり、お経を唱えたり参拝する回数が増えます。
こちらは昨日のブータン・首都ティンプーの様子。巨大なサイクロン・アンファンが去って、谷にも薄暗い部分と光さす部分、その間から虹が差していたそうです。
別角度からみてもキレイ!
チャンガンカ・ラカンではお天気が良くなっていますね。
ネパール・カトマンズからも1枚届きました。
世界中で人間が使っている暦は、天体観測から生まれたものがほとんどですよね。
昔から、地球上のどこかから太陽や月や星の動きを見て、人々は何千年も命をつないできたので、縁起の良い日や重要な日が、宗教に関係なく同日になるのも不思議なことではありません。でも、すごいことですよね。経典や教えが違っても重要な日が同じ・近い日付ということは、智慧ある人々が各地で天体観察をし編み出した歴史があるということで、そう考えると猛烈に感動します。宗教発生以前からあった暦もあるし、同時に発展していった部分もあるでしょう。
さらには、動物や生物たちは暦を使わなくても、それを知っている。
私の育った町では、毎年秋になると鮭が戻ってきました(母川回帰)。秋の雨の日、散歩をしていると橋の上に鮭があがり、鮭が踊っていた時もありました!鮭が戻ってくることが本当に不思議で…万が一、同じ川に帰ってきていなかったとしても季節はズレることがない、神秘的ですよね。
そんなことを思い出しながら、だから今日はきっとみんなにとって良い日!と声に出しました(笑)
今日の私の一粒万倍日は、たまっていた課題をちょこちょこやりました。試験があるのです・・どうか、この記憶の粒を万倍にして試験日まで頭の中にとどまっていてほしいものです。
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